隣町の事業所からの修理依頼品です。
預かる前にマフラーを外して確認したらエンジンがコンガリンコ。
2019年製ですがチェンソーは使い方が悪いと一瞬でアウトもあります。
エンジン交換は高くつくよと話したら、同型の不動品があるからニコイチにして欲しいとか・・・余分な手間がかかるのでお断りしたいのが本音です。
摩耗はあるが焼き付きはないのでギリギリセーフ。
シリ・ピス取り出し。
焼き付いた方へ取り掛かり、ケースはこちらを使います。
何故かシリンダの吸気側アウト。
ピストンの排気側。
ガッチリ固着したピストンピンをプーラーで静かに押し出し。叩き出し厳禁、ビッグエンドが歪んでアウトです。
吸気側に深い傷、粗悪燃料を使った可能性があります。
クランク室へ混合燃料を満たして洗浄&漏れ無し確認。
換装するシリ・ピス軽く洗浄。
下側のピストンスペーサーに難儀しました、フラットな鉄板なので規定位置へ収まってくれません。本体を横にしてピストンピンを垂直に差し込んでようやく成功、ピストンセットに小一時間要しました。
こんな非常識な設計にはあきれました、せめてゼノア型にすべきです。
シリンダセット、ピストンに時間を食ったので西陽になってしまいました。
ピストンセンタリング後シリンダボルト締め付け。
念のためテストプラグで火花確認・・・なんと点火コイルが死んでいました、ガックリ。プラグをヘッドへ押し当てての火花確認は絶対NG。理由は単純、スタータを引いた瞬間にヘッドから一瞬でも離れるとコイル内部でスパークしてご臨終となります。
プラグキャップがモゲたコイルを試すしか選択肢はありません
予備のプラグキャップ準備。
角度を確認しながらキャップへ差し込んでコイル準備OK。
点火コイルをセット、無事火花確認、本日の作業ここまで。
どうやら中◎人の研修生に使わせているようです、メンテや掃除は一切しないので極端に寿命が短いとか。